学童保育関係

市内の方から学童の委託によるコストカットの効果はどれぐらいあるのか?

というような話があったことを受け、2014年1月に記事としたものを紹介します。


が、当時のブログのタイトルが「学童保育の謎」とあったように、よくわからないことが多く、正直すっきりしない内容になっています。ので、参考として、この記事の下にリンクを貼っておきます。

<2014.1.9記事>

 まずは、平成24年度予算を見てみます。

 なぜ、予算を見るかというと財源が書いてあるから。てか、決算書にも本当は書いてほしい。

学童保育の費用は1億1,629万円。

そのうち維持管理経費が2,059万円

 維持管理とは水光熱費とか修繕料とか、設備の点検といったハードにかかるもの

平成24年度はあかね学童の設計委託料が1045万円、あとは水光熱費391万円、修繕料205万円、借地料164万円など

  残りの9,570万円は運営に関する経費

   非常勤嘱託28人の報酬が6623万円で大半を占めています。

   その他食糧費(おやつ?)1197万円、指導補助員1156万円、消耗品332万円など

これらの財源は国や都が7108万円、保護者からの手数料が4512万円、一般財源が1千円

  とほとんど一般財源の投入がないことになっています。

  

とすると委託をしても投入する一般財源が減らない(財政的な効果はない)ということになりそうです。


 が、予算書の学童の費用には市の職員の人件費が入っていません。

 そこで、今度は市の行政評価のページからデータをもってきます。

 この中からD23のファイルをダウンロードして圧縮ファイルを解凍してその中から必要なファイルをみつけなければならないという、嫌がらせとは言わないが、かなり見づらいものになっています。

 こちらでは学童保育所の維持管理及び運営について人件費も含めた費用が載っています。

 

 こちらによると平成24年度の施設管理の費用としては予算書に書かれている2059万円の他に人件費が3247万円かかっていることになっています。(一般職員3.85人、再任用0.15人相当。)

 また運用経費については嘱託職員5025万円、その他2857万円合計7857万円って計算が合わないぞ。その他に職員の人件費人件費1億4085万円(一般職員16.632人、再任用0.824人相当)と見込まれています。


 一般職員の分が一般財源とすると学童保育の費用は予算書の1億1,629万円ではなく2億8961万ということになります。

 委託をする場合にはこの人件費分1億7千万円が減ることが期待されているものと思います。

  ちなみに予想される入所児童740人で割ると一人あたりの一般財源は23万円/年ぐらい。

  

 さて、実際に委託してどれぐらいの財政効果があるのかは正直わかりません。(いくらで受託するかわからないので。)

 ただ一般職員20.48人再任用0.97人は別の職場に異動することになると考えられるので、すぐには効果が出ないのではないかと考えられます。また市として委託先の管理など2名程度の職員が必要と想定し、仮に残りの人員を委託先が年収500万/年のマンパワーで置き換えたとすると費用は1億円程度となり、長期的には5千万円程度の財政効果があるものとみられます。(短期的には人が減らない限りは市全体としては委託費の分だけ余計に費用がかかるのではないかと思われます。)


 人件費がからむ部分については、計算の仕方が正しいか心もとない部分もありますので、間違いがありましたらご指摘いただければと思います。 

<2014.1.12記事>上記の補足

 以前に紹介した学童保育の謎ですが、あとで考えてみるといろいろ見落としがありそうです。で、それを勘案すると結論が変わるというよりは、どう勘案したらよいかわからないので、ご了承ください。といったところです。


1.非常勤嘱託の扱い

・先日の分析で非常勤嘱託の人件費はそのままにしていました。

つまり、受託した業者が業務を行うのに同じ人数で同じ賃金を支払い、それに相当する金額が受託費になるように想定しているのと同じことです。それでは現在の非常勤嘱託(29人)はどうなるのか?

上記の設定だと契約が切れ目で更新されないということが前提ということになります。ちなみに一人あたりの給与は238万円。

前回浮いた費用(市の職員→委託先の人件費差で5000万円費用提言)の半分を回せば一人あたりの給与を100万円上げることも数字上は可能。


2.補助の件

現在は正職員の費用以外はすべて補助(と保護者の負担金)で)で賄われている状況(人件費除けば60%、人件費入れても25%の補助率)ですが、人件費が委託費に置き換わった時に補助が増えるかどうかは、制度のことを詳しく知らない(多分決まっていないので誰もわからないのではないかと思います。)のでわかりませんのでなんともいえません。が、実は補助の有無(多寡)によって市の意思決定が大きく左右されてしまうとい傾向があります。

 

<参考リンク集>

 小金井市学童保育連絡協議会

 こがねいコンパス:学童保育関係記事