<2015年11月5~7日掲載>

福祉会館の話

今日は福祉会館の話です。この1年では議会で一番話題になった議題かも。

「福祉会館って知ってる?連雀通りにあるんだけど。」

「あんまり知らないな。使わないし・・・・。」

「昭和42年に建築された建物で公民館の本館と一緒になってるんだ。

 旧耐震のさらに前の基準で作られていて、耐震診断をしたらとても危険という結果が

 出て、来年3月に閉鎖となったんだ。」

「大変!これからどうするの?」

「8月に小金井市が開催した説明会では閉鎖以外の話はなかったようで、不満が続

 出・・・・。おそらく、福祉会館の機能は仮の施設に移転、公民館は他の公民館とか

 集会施設を使ってくださいってことなのではと。新しい福祉会館を建てる場所は

 第二庁舎の斜め向かいにある空き地が候補になっているけど、これも議論があるんだ。」

「今の敷地に建替えないの?」

「実は昭和42年以後に定められた都市計画で今の建物の規模・高さが建てられないことに

 なっているんだ。だから建て替えても今の機能は入らないので、どこか他の場所が必要

 なんだ。」

「その空き地じゃいけないの?」

「そもそも場所については実はちゃんと議論されていないという話がある。隣のマンション

 が耐震性に問題があって危険なのでふさわしくないという話もある。新しく建てる市役所

 と一緒に整備するという話。もうちょっと公共施設の全体的な配置を含めて考えるべきな

 んじゃないのという声。さらには隣のマンションと一緒に建替ましょうという話も

 ある。」

「うーん。結局は?」

「市としてはそこについては議論するつもりはなさそう。今年度にこの敷地で基本設計

 を始める予定になっているらしい。」

「法政大学って?」

「最初は今年度法政大学の研究室との共同研究で福祉会館の計画をすることになって

 たんだ。」

「なんか面白うそう。いい話じゃない?」

「ところが、協定に『確認申請まで法政大学で行う』ということが書いてあったんだ。

 けれど、これが建築士法違反との指摘があり。」

「指摘があり?」

「説明がなされないままに関連の予算を撤回することになってしまったんだ。」

「やれやれね。これからどうするのかしら。」

「続きはまた。」

「コラボが中止になったところからね。」

「そう。それを受けて、今年度は基本設計を設計事務所に委託。あと市民を交えた検討

 委員会も開催予定。」

「建てる場所については議論があるみたいだけど。」

「場所については市が決めたところ。つまり第二庁舎の斜め向かいの本町暫定庁舎の

 ところが前提。」

「そこを議論しなくていいの? 検討委員会で検討するんじゃないの?」

「検討委員会の前提として『場所は行政決定した場所にする』だと。そもそも基本設計

 と同時並行で行うんだから基本設計への委員会の意見の反映は難しい。」

「何のための検討会なの?」

「意見を述べるのが役割。はっきりいって市民の意見など反映するつもりはないんじゃ

 ないかな。小金井市は残念ながらこういう形だけの市民参加が多いよね。」

「確かに、意味ないわね。」

「5年以上前から課題って?」

「平成22年度に長期総合計画を作ったときに中期財政計画もつくるんだけど、実は

 福祉会館についても書かれているんだ。」

「へー。」

「計画によると平成22年度に耐震診断、平成23年度に耐震設計、平成24年度に

 耐震工事ということに。」

「へ?耐震工事本当は終わっているはず?」

「ところが耐震診断をした結果、耐震工事では対応できないぐらい地震に弱いことが

 わかり、耐震工事しなかったということだと思うんだけど。」

「それがわかったら、すぐに移転するか、新しい建物を建る検討をすべきじゃないの?

 この4年ぐらい何してたの?」

「確かに言うとおり。市が無計画と言えばそれまでなんだけど、そうなった理由までは。

 ごめんなさい、よくわかりません。この話題はここまで。」

<2017年3月19日追加記事>

 まずは現在の市の方針としてはリンク先を参照ください。

 2016年度の予算は市庁舎に福祉会館、図書館、集会施設を複合化するという市長の方針に対して反対する各派からの反対を受け、前年度内に予算が成立せず、2か月の暫定予算となり、市民生活にいろいろ影響を与えるという事態になりました。

 その後、庁舎機能と福祉会館のみを複合化するということで予算が成立、その後なぜか0ベースなどという話になりながらも、現在は新庁舎+福祉会館を蛇の目跡地に建てるというのが市長の方針となっています。

福祉会館の場所については、まだ議論があります。

 ・市役所の北東側の空き地(本町暫定庁舎と呼んでいますが、あのプレハブが庁舎だと思っている市民はほとんどいないのでは?)に建てようという人

 ~なるべく早く建ててほしいと考えている共産党、公明党の意見。

  ただ隣のシャトー小金井が耐震性が高くないので、立地としてふさわしくないという意見もあります。

 ・なのでシャトーと一体で再開発しその中に入れるということを主張する人もいます

 ~市民会議の方や本音ではリベラル保守も考えているのではないかと思われる節もあります。

 が、シャトーはそもそも容積オーバーで再開発をしても余剰の床が確保しにくく、それ以前に違反建築です。再開発をするのは都市計画からスタートが必要であり、なるべく早く建ててほしいというニーズに合わせることはできません。(5年ではできないレベル)

 ・私がみるところ主流は新市庁舎の用地に建てることですが、

  市庁舎と合築するか否か、分棟にすれば先に建てることができるのではないか(早期開業可能性)という話もあるようです。

 今後市民検討委員会を立ち上げるということですが、さらに後戻りしないか心配ではあります。

ところで、福祉会館の早期実現を求める声が大きい理由としては、福祉会館を活動場所にしていた団体の活動場所がなくなってしまっているということ。一部は活動停止になってしまったところもあるとか。さらに他の場所に活動を移したため、他の場所が取りにくくなっている話もあります。

 福祉会館と一言でいっていますが、実は公民館も兼ねており、機能としては

 ・権利擁護センター、自立相談サポートセンター ・社会福祉協議会

 ・ボランティアセンター ・福祉共同作業所とかいわゆる福祉関連の機能

 ・集会室 ・娯楽室 ・公民館 といった集会機能

 があります。

 福祉関連の機能についてはすでに仮移転をしています。

 福祉会館は年間9万何千人が利用していたという話ですが、年間会館日数330で割ると一日300人ぐらい。小金井市民の0.25%程度。仮に週1利用が主だとすると利用者は1.75%。月1としても7%ちょい。おそらく市民の90%以上にとっては福祉会館は日常生活に無縁の施設であったのではないかと思います。

 だから福祉会館にあった機能が機能が大事ではないというつもりはないですが、福祉機能と集会機能は分けて、冷静に議論をする必要があるのではないかと思います。