平成25年度決算分析

決算書斜め読み

 決算案をざっとみて特徴などをまとめた記事をまとめました。

 分析、、というレベルには達していないかもしれません。

<決算書はどこ?>

 小金井市の会計課のHPにあります。(平成25年度の決算書

<歳出をざっくり>

 前年度からの変化で大きいところは

 ・民生費が+16億円

  中身をみてみると児童福祉費+11億円、社会福祉費+4億円

   児童福祉費はけやき保育園の建替で+8億円、あかね学童の建替で+1億円が主な要因

   社会福祉費は地域福祉基金+3億円が主な要因

 ・教育費が+6億円

  貫井北町センターの8億円が主な要因

 ・衛生費が-6億円

  二枚橋の解体工事8億円の減と環境基金+3億円

 全体合わせると+15億円ぐらいだったと思います。

 ここまで見る感じでは、だいたい経常的なものはこれまでと同じで投資に係る部分が大きな変化として現れているように思われます。


<議会費>

当初予算は3.91億円、決算は3.70億円、ちなみに昨年は3.71億円。

当初予算との差異は議員報酬のうちの共済費の減が8百万、議員の期末手当が3百万減、政務活動費260万減、旅費2百万減が主なもの。


<総務費>

総務費 47.03億円  

 昨年は44.28億円(+2.8億円) 

 当初予算は35.14億円(+11.9億円)

昨年度との主な差は人件費△3.8億円 主な要因は退職金3.2億円減ったこと。

         財政調整基金の積立が+6.8億円。

         庁舎建設基金が+1.0億円。

         基幹系システム費用△6千万円

  大きなところはそれぐらい。

  当初予算との主な差は

           財政調整基金+10.5億円

           庁舎建設基金+1.0億円

           人件費+7千万円(うち一般職の給料が+6千万円)

  全般的に、財政調整基金と退職金を除くとほぼ昨年度同じような感じ

   ということになります。

<民生費>

民生費総額165.43億円(予算比+約5.5億円、昨年比+約16億円)

  うち社会福祉費65.00億円(予算比+約3.9億円、昨年比+約3.9億円)

    児童福祉費67.93億円(予算比+約0.6億円、昨年比+約10.7億円)

    生活保護費32.24億円(予算比+約1.0億円、昨年比+約1.5億円)

 社会福祉費の差異は

  対予算 地域福祉基金+3億円、障害者福祉費+0.9億円

   ちなみに、地域福祉基金+3億円は

     福祉のためということでの寄付が3億円あったことによると思われます。

   障害者福祉費の増加は介護給付経費が1.2億円増えたことが大きい。

  対昨年 地域福祉基金+3.0億円。

      あとは社会福祉総務費+3千万、障害者福祉施設費△1千万

      国民健康保険事業費△3千万、障害者福祉費+2千万

      高齢者福祉費+4千万、介護保険事業費+2千万、障害者福祉費+2千万

 地域福祉基金以外は大きな差はないようです。


児童福祉費は総額67.93億円

 昨年度から約10.7億円増 (予算からは+6千万程度)

  その要因は児童措置費で約1億円増(認証保育所の開設準備が6千万あり)

   保育園費で約7.3億円増

   (けやき保育園の建設費8.0億円(昨年度は1.3億円)が主要因)

   学童保育所費で1.3億円増(あかね学童の建替)

  で保育園の新設や建替に関する費用が主な差になっているようです。

生活保護費は約32.24億円で昨年度比+約1.5億円、予算比+約1億円

被保護者は1287世帯1513人と昨年の1205世帯1416人からさらに増加しています。

<衛生費>

衛生費は総額約38.87億円 

 うち保健衛生費(予防接種など)が約9.47億円

     清掃費(主にごみ処理)が約29.41億円

保健衛生費は昨年比約25百万、予算比約4千万円の増

清掃費は 昨年比-6.17億円

    二枚橋の解体費が-8.59億円、環境基金積立が3億円

    人件費が-4千万円、ごみ処理が-2.4億円

  予算比は逆に+1.79億円

    環境基金積立が+3.0億円、ごみ処理が-66百万円 

    人件費が-4千万円が主な要因。


<労働費・農業費・商工費>

労働費は1.06億円(昨年比-8千万円、予算比+5千万円)

農業費 0.47億円(昨年比+1200万円、予算比-58万円)

商工費 2.04億円(昨年比+5千万円、予算比-1700万円)

 労働費はほぼ緊急雇用創出事業で、これは国の予算次第。

  実際には他の課の仕事をしているのですが、分類上労働費になっているようです。

   昨年度は経済課関係のが57百万円ほどで一番多かったよう

 農業費は都市農業経営パワーアップ事業補助金が15百万円ついている分増えた感じ。

  具体的にはなんだろう?事務報告書をみると・・・

  「環境に優しい農業資材の購入者に対して補助」 か

  「ウリ科の作物を作付けする農業経営者に対して土壌残留農薬検査の補助」

  のどちらかかなぁ。

 商工費はベンチャー、SOHO関係の工事費の5千万円が差になっているようです。

  予算に対しては小口事業資金の融資が思ったよりすくなかったからのようです。

<土木費>

土木費は総額35.62億円

 道路橋りょう費12.28億円 都市計画費の21.48億円で大半を占めています。

 昨年比-2.45億円、予算比-8.76億


 主な要因は昨年に対しては

  道路の新設の経費が2.65億円増えたこと

   まちづくり側道の土地代の3.8億円が大きい、逆に工事費は1.1億円減

  自転車対策として主に駐輪場の建設費で2億円増

  JR中央線立体交差の負担金が95百万円増(変わる要因はなんでしょう?)

  土地区画整理事業で-2.2億円、都市計画道路3.4.12号で-2.3億円

  公園緑地の整備費で-2.3億円  ~主に投資関係が減ったものと思われます。


 予算に対しては

  都道134号線整備が-2.6億円 ~ 予算の執行の遅れ?

  JR中央線立体交差の負担金が-1.2億円 

   (昨年よりは大幅増ですが、予算よりは大幅減・・・)

  土地区画整理事業費が-2.7億円 ~思うように進まなかった?

  下水道の繰出金が-6千万円 となっています。

<教育費>

教育費は総額41.60億円

 そのうち教育総務費が9.86億円

      小学校費が9.22億円

      中学校費が5.08億円

      社会教育費が13.29億円

      保健体育費が4.16億円

 となっています。

  昨年から5.67億円増えていますが、主な要因は貫井北町センターの建設費。

  他は小学校の給食費が54百万円増加していますが、その分?学校管理費で人件費が減少

  小中学校の工事費が8千万円減少しているところがその他の大きな変動です。

<消防費>

消防費は14.67億円で昨年比-8千万円、予算比-8千万円

消防費の大半は東京都に対する委託料(13.50億)ですがその変動がそのまま出ている感じ。 

<公債費>

公債費は29.31億円で昨年比+4千万円

 元本の増加が+6千万円 利子の支払いが-2千万円という感じ。

 なお、平成25年度末で市債の残高は308億円の見込みです。

<その他>

 その他に諸支出金が4400万。これは土地開発公社の利子補給です。

<市税>

平成25年度の歳入は392.5億円

 前年度+13.4億円 予算比+20.8億円


 このうち市税は約200億円で前年比+1.1億円 予算比+3億円とほとんど変化なし。

 市税の内訳をみると

  そのうち半分を占めるのが個人市民税の約100.7億円

  前年よりは2800万円ほど減っていますが、予算よりは7000万円ほど増

働く人の減少により税収の減は予想されていたものの、思ったよりは減らなかった。ということでしょうか。 差が1%以下なので誤差の範囲かも

 法人市民税は7.4億円 個人に比べるとかなり少ない。

  前年比+3千万円、予算よりは1.8億円プラス。

  企業業績が全般に上向いているのを反映している?

 固定資産税は68.9億円 個人市民税に次ぐ税収の柱です。

  前年比4600万円、予算比3000万円の増。 誤差の範囲かな?

 市たばこ税は5.6億円 前年比5千万円増、予算比1500万円増。

  これは都道府県たばこ税の一部が市町村たばこ税に切り替わったことによるもの。

税率の増加幅は約14%ですが、税収はそれほど増えていません。たばこの消費が減ったのかな。

 都市計画税は約17億円 前年比+1千万円、予算比2百万円


 全般的に前年からの変動は少ない。実は平成23年ぐらいから概ね同じぐらいの金額で推移しています。

<地方譲与税・交付金>

決算書をみると市税に続く項目として、地方譲与税や利子割交付金・・・・が続きます。

 地方消費税交付金を除いては金額も多くありませんが、合わせれば24億円程度になります。

 一般財源なので、それなりに大きい。

 地方譲与税というのは、ガソリン税や自動車重量税を財源として、道路の面積や長さに応じて国から配分されるもの

 利子割・配当割・株式譲渡所得割は例えば銀行預金の利子に対してかかる税金(国税15%、地方税5%)のうち市町村の分が各市町村に配分されるもの。

 その意味ではもともと直接市町村に入るべき税収が都道府県を通じて入ってきているといえます。

 ただし、小金井市民の預金の利子に係る税金が小金井に入るわけではなく、東京都全体で集めた税金を都民税の割合に応じて配分する仕組みになっているようです。

 利子割は1.78億円 前年・予算比約4千万円増 : 金利あがってるんですかねぇ。

 配当割は1.22億円 前年比4千万円、予算比5.5千万円

   : 企業業績の向上→配当アップが要因

 株式譲渡割は1.59億円 これまで1500~1800万程度だったのに急上昇。

   : 株価の上昇が現れています。

 地方消費税交付金は前年比900万円減、予算比4000万円減

   ~ 理由は不明ですねぇ。

  元が10.9億円なので誤差なのかな?

 自動車取得税交付金は約1億円で前年比250万円減、予算比1200万円減。

 地方交付税は3.4億円 前年比+1億円、予算比+1.9億円。

ちなみに地方交付税の計算の基礎となる基準財政需要額は153.8億円で前年比+9千万円、基準財政収入額151.5億円前年比-5千万円


 税収も交付金も減っていないのに基準収入が減っているのは不思議ですねぇ。