<2015年11月11日掲載>

やっぱり気になるごみ問題

可燃ごみ処理場については30年来の課題になっており、やっと今年になって日野市・国分寺市・小金井市による共同処理の枠組みが固まったところです。

が、意外とそのことを知らない市民が多いようです。

次の市長選では大きな論点にはならないと思われますが、市民として知っておくべきこととして簡単にまとめておきます。

 可燃ごみについてはここでは到底書ききれない様々な経緯がありましたが、現在は日野市・国分寺市・小金井市による一部事務組合「浅川清流環境組合」により可燃ごみ処理が行われるという枠組みとなっています。

 3市の枠組みについては、2014年の1月に覚書を締結、一部事務組合は今年7月に設立されました。

 平成31年度に完成、平成32年度から本格稼働の予定となっています。(基本設計についてはこちら参照)

 基本設計によると建設費は約200億円、これらを各市が均等に負担。

 ごみ処理場周辺の環境整備費(道路整備や集会施設などの整備)70億円を国分寺市と小金井市が負担することになっています。

 ちなみに施設の稼働期間は30年とし、その後は日野市以外に建設するという覚書になっています。

 このブログを見ている方はほとんどご存知の話ばかりだと思うのですが、かなりの市民の方から「ごみ問題はいったいどうなっているんだ!」という声を聞きます。

 なぜこの話を市民は知らないのか?

 理由はなんとなくわかる気がします。

 それは行政が意図的にこの話に触れないようにしているからです。

 

 新しい焼却場の周辺の日野市民の中にはこの計画に反対の人もいます。

 そのような状況で小金井市民でこの計画に異論を唱える人が出ると、日野市で反対している人がそれに乗って大騒ぎになって計画に支障が出た場合、小金井市が日野市に責められるのではないか、と考えているようです。

 とにかく小金井市内から反対(あるいは後ろ向き)の声を出すな。という考え方だと思います。一部事務組合ができた今だから書きますが、議員にも厳しい緘口令がひかれ、市当局から強いプレッシャーがかかっていたようです。

 その結果として今後のわくぐみが固まってきたにも関わらず、多くの市民が状況を知らないという状態です。

 小金井市は情報開示が非常に進んでいると評価していますが、新しい処理場の件については可能な限り「小金井市からは」情報を出さないようにしています。新しい処理場についても日野市のHPにリンク、しかも処理場の計画についてではなくトップページにリンクを張ってそこから先は探させるという不親切ぶりです。

 おそらく今後も「一部事務組合だから」ということで、一部事務組合へのリンクだけで済ますつもりでしょう。市政が変わらないかぎり。

 

 さて、このことが本当に小金井市のために、日野市の理解を得るためによいことなのでしょうか。

 江戸や戦前の時代と違って今は交通も通信も自由です。

 日野市の人が小金井市の人に処理場について「へー、そうなってたの?」「全然知らなかった。」というようなことを聞いたらどう思うでしょうか。

 「ごみを他の市に押し付けてそっちは解決したら何も知らないということかい!」と思うのではないでしょうか。

 30数年後にはまた焼却場の建替の問題が出ます。焼却場の立地についてはまた大きな問題となります。

 そんな先の話は知らないって? でも小金井市はこれまで30年この問題を市内では解決できずじまいでした。

 今から考えなければ。例えばあと20年放っておいたらこの問題の解決は困難になるでしょう。

 今までと同じやりかた、無計画で瀬戸際でなんとかしよう、市民にはなるべく説明せずにすまそうという基本的な態度を変えないかぎり、おそらく同じことを繰り返すのではないでしょうか。

<2017年3月20日追記>

 小金井市が意図的に情報発信をしないようにしているためか、可燃ごみ処理施設の進捗を知っている市民は少ないのではないかと思います。

 相変わらず「ごみ問題はどうなったんだ!」という市民がまだまだいます。

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